勤務体系種別が「フレックス」で半休を取得した際の就業時間の計算や、遅刻早退の算出には、勤怠運用設定>勤務体系設定>勤務体系登録で「種別:フレックス」を選択した場合に表示される「コアタイム」と「前半終了時刻」「後半開始時刻」が影響します。
■前半休を取得した場合の算出例
コアタイム | 前半終了/ 後半開始時刻 |
出勤 /退出時刻 |
就業時間 /出勤 |
就業時間 /遅刻 |
就業時間 /早退 |
|
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① | 未設定 | 未設定 | 11:00/14:00 | 6:00 | 0:00 | 0:00 |
② | 11:00/15:00 | 未設定 | 11:00/14:00 | 6:00 | 0:00 | 1:00 |
③ | 11:00/15:00 | 13:00/13:00 | 11:00/14:00 | 5:00 | 0:00 | 1:00 |
④ | 未設定 | 13:00/13:00 | 11:00/14:00 | 5:00 | 0:00 | 0:00 |
⑤ | 11:00/15:00 | 13:00/13:00 | 14:00/16:00 | 6:00 | 1:00 | 0:00 |
⑥ | 11:00/15:00 | 未設定 | 14:00/16:00 | 6:00 | 0:00 | 0:00 |
①コアタイム、前半終了/後半開始時刻が未設定のため遅刻早退等は算出されません。実働2時間+前休労働時間4:00で、出勤6:00と算出されます
②コアタイムの終了が15:00のところ14:00に退出しているため早退1:00が算出されます。実働2時間+前休労働時間4:00で出勤6:00と算出されます
③コアタイムが15:00のところ14:00に退出しているため早退1:00が算出されます。後半開始時刻までは出勤カウントがされないため実働は13:00~14:00の1時間+前休労働時間4:00で、出勤5:00と算出されます
④コアタイムが未設定かつ後半開始時刻前の出勤のため遅刻早退等は算出されません。後半開始時刻までは出勤カウントがされないため実働は13:00~14:00の1時間+前休労働時間4:00で、出勤5:00と算出されます
⑤後半開始時刻が13:00のところ14:00に出勤しているため遅刻1:00が算出されます。実働2時間+前休労働時間4:00で出勤6:00と算出されます
⑥後半開始時刻が未設定かつコアタイムの終了が15:00のところ16:00に退勤しているため遅刻早退等は算出されません。実働2時間+前休労働時間4:00で、出勤6:00と算出されます
「半休取得時以外はコアタイムの設定が必要」ですが「半休はコアタイムに関係なく取得させたい」というような場合は、半休取得時用に「①コアタイム、前半終了、後半開始時刻未設定の勤務体系」を作成し、半休取得時には実績の勤務体系を切り替えて登録ください。
また、上記以外の要件がある場合も、半休についてはコアタイムおよび前半終了、後半開始時刻の設定によって算出される値が変わりますので、テスト用の勤務体系を作成いただき、ご希望の値が算出されるかご確認ください。
法定労働時間は暦日数をもとに自動算出された時間数のため、変更できません。
※計算式は「フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き」をご参照ください
フレックス区分の「月所定労働時間」で「勤務予定から自動算出」が選択されている場合、雇用区分設定の「1日所定労働時間」×「月の所定労働日数」からフレックスの所定労働時間が算出されます。
「月の所定労働日数」は、「所定労働勤務体系」に登録されている勤務体系かつ、勤務体系の出勤区分が「通常」で、勤務予定に登録されている日数です。
※所定労働勤務体系が未設定の場合は全ての勤務体系が対象
「1日所定労働時間」×「月の所定労働日数」の結果と所定労働時間が異なる場合は、下記を確認してください。
①ユーザー別設定の「雇用区分」、「フレックス区分」
②フレックス区分の「所定労働勤務体系」
③雇用区分設定の「1日所定労働時間」
④勤務体系の出勤区分
⑤勤務予定登録
「フレックス総労働時間」に計上されている日単位の時間数と、雇用区分設定の「1日所定労働時間」の差が日別過不足時間として算出されます。
※休日の場合は「フレックス総労働時間」に計上されている日単位の時間数がそのまま算出
フレックス総労働時間は以下の場合に算出されます
①(勤務体系種別が「通常」の場合)勤務予定登録されている勤務体系が、「所定労働勤務体系」に登録されている
※所定労働勤務体系が未設定の場合は全ての勤務体系が対象
②「フレックス労働時間総労働計算対象」に選択されている「変形労働時間」の選択項目が実績に算出されている
日別過不足が想定とは異なる算出がされているという場合、フレックス総労働時間が正しく計算されていない可能性が高いため、上記①②の設定が正しくされているかを確認してください。
■不正な算出例
例1)「1日所定労働時間」がそのままマイナスで算出されている
例2)労働時間がそのままプラスで算出されている
例3)日別過不足時間が空
本例の設定は、以下の通りです。
「変形労働時間」
「フレックス労働時間総労働計算対象」
「所定労働勤務体系」
例1は実績の勤務体系「フレックス(時間数)」で、総労働時間集計対象のチェックが入っておらず、総労働時間が計算されていないことで、②の条件に合致せず、日別過不足がマイナスとなっています
例2は勤務予定登録されている勤務体系「正社員勤務」が「所定労働勤務体系」に登録されておらず、①の条件に合致せず、日別過不足の計算対象外となっています
例3は①②のどちらにも合致していないため、日別過不足が空となっています
例4)休日の日別過不足時間が空
例4は変形労働時間の計算式で「法定休日残業」が控除されているため、「フレックス総労働時間」に計上されておらず、日別過不足の計算対象外となっています
フレックス区分を未選択(「---------」)にした場合、勤務表画面のフレックスの精算枠は非表示となります。
フレックス区分が選択されていた期間のみフレックスの清算枠を表示する事はできません。
なお、「勤務表申請」や「勤務表PDF出力」については、勤務表申請時点の表示を保持しております。
月途中でフレックスから変わる場合は、以下の順番で処理してください。
- 勤務予定の変更
- 勤務表にて途中清算日の入力、登録
→登録された日付以降はフレックス時間として加算されなくなります。
上記操作にて、フレックスに関連する時間は正しく算出がされるようになります。
なお、通常勤務については、途中清算日以降のフレックス時間を除外して集計することはできません。総労働時間や残業項目の集計は、勤務体系の設定に応じて集計がされます。
フレックス時間を除外した集計については手計算していただくか、通常勤務用の勤務体系に集計用の項目を作成する等、別途対応が必要となります。